先日、友人とふとしたことから寄付の話しをすることがありました。お酒が入っていたこともあり「何もしないで人からお金をもらうなんて…」などと言って話しは終わってしまったような気がします。


街頭で募金箱を持った高校生やコンビニの募金箱等、みなさんも一度くらいは募金をしたことがあると思います。ただ、募金、寄付についてあまり深く考えたことはないのではないでしょうか。この仕事をしていると、寄付金というと経費になるの?限度は?などと全てを一括りにし、支出後の処理についてしか考えが及んでいませんでした。


辞書には「寄付とは、公共の団体や寺社などに金品を贈ること。」とあります。一般的な認識はもう少し広いような気がしますが、これを大別すると二つに分類できると思います。それは本来の寄付という行為によるものと税金の代替となるものです。前者については個人の信条や宗教観によるものです。税理士事務所のHPですから、今回は後者について考えてみたいと思います。


本来(現状?)国が行わなければならない事業に対して、国民から直接資金が提供されることを考えると、寄付金は財源の調達と所得の再分配の機能を備えていることとなります。この機能を備えているのなら寄付をするという事は納税をすることと同様の効果を持っていると考えられます。自分で使い途を決める事ができる税金ということです。ただ、現行の税制では寄付金に制限があるので、支払ったもの=納税という考え方はできません。


今までたくさんの納税者を見てきましたが、自ら進んで税金を納めている人をほとんど見たことがありません。これは、税金の不透明感や政治不信によるものが大きいと思います。そこで、寄付金に税額控除を設けるなどしたらどうでしょうか。もちろん、財源の調達の機能を損なわない範囲などの注意が必要です。もう少し納税者に税金の使途に対する選択の自由があれば納税意識もあがるような気がします。ふるさと納税などは受益と負担の問題などがありましたが、納税意識の面からは一定の効果があったのではないでしょうか。


進んで納税とまではいかずとも、取られているではなく納めていると思えるような税制になればよいと思います。


岡野直樹