昨今話題となっている保育士不足。その理由は深刻なものです。
特に待機児童が多い首都圏では大変な保育士不足で、直近の東京都の保育士求人倍率は6倍というデータもあります。
毎年新卒者は出ているのに一向に改善しない保育士不足の背景には、低すぎる給与と過酷な労働状況の問題があります。

保育士の月給の平均およそ21万円で、すべての職種の平均よりも11万円低いという状況。給与に関しては平成27年4月から新しくスタートした子ども・子育て支援新制度において、民間の保育士の給与が平均3%改善される。加えて、平成26年度の公務員給与の見直しに準拠し、保育士の給与が平均2%改善されている。民間の保育所で働く保育士は平均5%、給与が改善している。とはいえ、「給料さえ上がれば保育士が確保できる」とは言い難く、厚生労働省では「保育分野における人材不足の現状」調査を行っていますが、「保育士が保育士職への就業を希望しない理由」として、

●就業継続に関わる項目として多いのは「責任の重さ・事故への不安」
●再就職に関する項目としてもっとも多いのは「就業時間が希望と合わない」

このことから、給与の処遇よりもまずは責任の重さや、朝早くから夜遅くまでシフトで勤務しなければならないという就業時間の問題などが大きな要因となって、保育士の仕事を続けられないという現状があるようです。

求職者を獲得するには、入職に対する不安を取り除くサポート体制や、家庭の状況などにより就業時間への配慮など多面的な労働環境の改善が必要です。

これらの現状・理由が解消した場合、63.6%の人が保育士を希望するというデータがでています。保育士自体をしたくないわけではなく、いわゆる潜在保育士がこれらの原因・理由を改善すれば半数以上が保育士に復帰したいと思っており、これらを解消する取組みが保育士の人材確保や待機児童問題を解決する上で重要かと思います。