平成16年の財産評価基本通達改正に伴い、広大地の評価方法が簡素化され大幅に納税者有利に変わりました。


財産評価基本通達における広大地とは「その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地で都市計画法第4条第12項に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められるもの」で大規模工場用地に該当および経済的に最も合理的であると認められる開発行為が中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているものを除くとされています。


通達を単純に読めば、広い土地で経済的に合理的な開発行為を想定した結果が戸建分譲地となり、開発道路等により潰れ地が生じる土地ならば広大地に該当し、潰れ地が生じないマンション適地等は該当しないといったところでしょうか。


適用により評価にどの程度影響があるのかというと、広大地補正率が0.575〜0.35の範囲となるので(地域によってあるみたいですが500u未満のミニ開発地を除きます)土地面積に応じて、42.5%〜65%を路線価から差し引くことができ、相当な不整形地等の悪条件の土地でなければ大幅な評価減を見込めることになります。よって適用を受けられるか否かの判断が非常に重要となってきますが、場所によっては戸建分譲地に適してるのか、マンション等の敷地に適しているかの判断が非常に難しい場合があります。


国税庁が発表した「広大地の判定に当たり留意すべき事項」では広大地に該当しない条件の例示として、


・既に開発を了しているマンション・ビル等の敷地用地
・既に宅地として有効利用されている建築物等の敷地(例えば、大規模店舗、ファミリーレストラン等)
・原則として容積率300%以上の地域に所在する土地
・公共公益的施設用地の負担がほとんど生じないと認められる土地


が挙げられています。


また、マンション適地の判定として課税時期においてマンション等の敷地でない場合はその土地の周辺地域の標準的使用の状況を参考とし、主に容積率200%の地域で戸建住宅とマンション等が混在する地域は、再有効使用の判定が困難な場合もあることから、この様な場合には、周囲の状況や専門家の意見から判断して、明らかにマンション等の敷地に適していると認められる土地を除き広大地に該当するとし、例外的に容積率が300%以上の地域でも何らかの事情(例えば道路幅員)により都市計画法で定められた容積率を活用することが出来ない地域を除き、容積率により判定することが相当であるとしています。


以上、「広大地の判定に当たり留意すべき事項」の中から抜粋して記載しましたが、非常に曖昧な目安です。


容積率での広大地判定は


50%〜150%…○?
200%…△?
300%以上 …×?


となるのでしょうか?又、収益率が悪い大規模店舗等で利用されている土地は戸建分譲地としての絵が描ければ広大地適用となるのでしょうか?微妙です。


いずれにしても課税時期においての様々な状況を考慮し広大地適用となるか否かは十分に注意する必要と広大地評価が本当の時価から相当乖離する可能性があり、遺産分割協議時・物納申請時に不都合が生じる可能性がある事も十分に考慮した上で、広大地評価を理解する必要があるでしょう。


菅原裕之