今月は税務署より10月下旬に受けた相続税調査に関する事後処理と現在進行中の相続税申告業務に追われております。


今回は一般的には馴染みが薄い土地評価に関することを取り上げてみたいと思います。


まず、租税には大きく分類すると所得への課税、消費への課税、資産への課税の3種類があります。その中の資産課税においては、資産の保有と資産の取得を対象とするものがありますが、資産の評価を必要とする点は同じです。


資産課税の中でも相続税・贈与税の申告に関しては申告納税制度となっていますので、課税対象資産をどの様に評価するかは非常に重要となります。


土地評価の場合、評価基準となるのは路線価です。(路線価が定められていない地域は倍率方式となります)路線価はその路線に対する標準的な地形を前提とするものであり、個別事情や法的規制等が考慮されておりません。


例えば三角形等の不整形な土地、奥行距離が長い又は短い土地、間口が狭小な土地、がけ地を有する土地、宅地開発の際に各自治体が定める開発許可を要する面積の土地(三大都市圏内は500平米以上)で道路等の公的施設用地として潰れ地が生じるような土地、高圧線下の土地、無道路地、接道義務を満たしていない土地、都市計画道路予定地、前後で容積率が違う土地等、標準的でない何らかの事情や法的規制等がある場合には、その部分は路線価から差し引く事が出来ます。


この事情等は机の上では判断出来ない事であります。まずは現地確認を欠かしてはいけません。それも1人ではなく、なるべく多い人数で確認した方が良いでしょう。また役所での公法上の制限調査等を行わなければ、より正確な土地評価の計算は出来ません。


最後に財産評価基本通達では、「財産の評価に当たっては、その財産の価額に影響を及ぼすべきすべての事情を考慮する」としています。現実では前述に関する適用の限界もあると思いますが、土地評価減額を可能な限り追求することを心掛けております。


菅原 裕之